賞2016

京都学生演劇祭賞

この演劇祭における大賞となります。来場していただいた皆様の投票によって選ばれます。大賞団体には、全国学生演劇祭の出場権が与えられます。

審査員特別賞

この演劇祭における特別賞となります。審査員3名によって選ばれます。受賞団体には、全国学生演劇祭の出場権が与えられます。

出演団体推薦枠

出演団体がお互いに作品を観賞し、全国学生演劇祭の出場権を与えるにふさわしい団体を推薦します。

※第1回全国学生演劇祭で、京都代表の劇団ACTが優勝しました。そして、全国学生演劇祭のルールにより、もともとある京都代表二枠に、もう一枠が追加されました。そのため、全国学生演劇祭の出場権が与えられる枠が三つあります。

審査員特別賞 審査基準・コンセプト

京都学生演劇祭2016の審査員賞はこのコンセプトに則って審査していただきます。

「フェスティバル」において演劇を発表することを追求しているかどうか。
・演劇の役割を考え、それを実践しているか
・新たな価値を生み出しているか
・他者に発信する力があるか

審査員紹介

森山直人 氏

【プロフィール】
1968年生。演劇批評家。京都造形芸術大学芸術学部舞台芸術学科教授、同大学舞台芸術研究センター主任研究員、及び機関誌『舞台芸術』編集委員。KYOTO EXPERIMENT(京都国際舞台芸術祭)実行委員長。主な著書に『舞台芸術への招待』(共著、放送大学教育振興会)等。主な論文に、「チェーホフ/エドワード・ヤン:「現代」を描き出すドラマトゥルギーの「古典性」について」(『アジア映画で〈世界〉を見る』(作品社)所収)、「「記憶」と「感覚」――ユン。ハンソル『ステップメモリーズ』の衝撃」(『F/T12 DOCUMENTS』)、「〈ドキュメンタリー〉が切り開く舞台」(『舞台芸術』9号)他多数。

【応援メッセージ】
実のところ私は「学生演劇」という言葉を全く信じていません。学生のものであれ、プロのものであれ、それが「一本の演劇作品である/でしかない」ことに変わりはないからです。しかも恐るべきことに、演劇というジャンルでは、何十年もキャリアのあるヴェテランの作品が、高校生が丁寧に作った作品に惨敗することだって現実に起こります。だから、「学生」という皆さんの肩書きなど一切無関係に、虚心に拝見させていただきます。

・・・と昨年度は書かせていただきましたが、今もまったくその思いは変わりません、健闘を祈ります。

村川拓也 氏

【プロフィール】
1982 年生。演出家・映像作家。2005 年、京都造形芸術大学卒業。2009 年まで、地点に演出助手として所属。独立後は演出家として活動を開始し、ドキュメンタリーやフィールドワークの手法を用いた作品を様々な分野で発表している。主な作品に 、『ツァイトゲーバー』 ( F/T11 公募プログラム、大阪市立芸術創造館/2011、2012) 、ドキュメンタリー映画『沖へ』 (2012)、『言葉』(F/T12 主催プログラム)、AAF リージョナル・シアター2013『羅生門』(2013) 、『エヴェレットラインズ』(2013)など。『ツァイトゲーバー』は各地で再演され、2014 年5 月にはHAUHebbel am Ufer(ベルリン)の「Japan Syndrome Art and Politics after Fukushima」にて上演された。セゾン文化財団助成対象アーティスト。

【応援メッセージ】
僕は学生演劇の経験がありませんし、演劇の先輩面をして学生の人達に物申したいこともないので、なかなか応援コメントと言われても言う事がないのですが、作品を観た後ならその作品について話をする事はできるし、応援もできるのではないかと思っています。審査はしっかりやります。がんばってください。

市川明 氏

【プロフィール】
1948年生。大阪大学名誉教授。1988年大阪外国語大学外国語学部助教授。1996年同大学教授。2007-2013年大阪大学文学研究科教授。
専門はドイツ文学・演劇。ブレヒト、ハイナー・ミュラーを中心にドイツ現代演劇を研究。近著にVerfremdungen(共著Rombach Verlag, 2013年)、『ワーグナーを旅する──革命と陶酔の彼方へ』(編著、松本工房、2013年)など。近訳に『デュレンマット戯曲集 第2巻、第3巻』(鳥影社、2013年、2015年)など。関西の演劇に新風を吹き込もうと、多くのドイツ演劇を翻訳し、ドラマトゥルクとしてサポートしている。10月にはブレヒトの『アルトゥロ・ウイ』を上演予定である。

【応援メッセージ】
祭だ、みんな集まろう!
市川 明

僕は祭が好きだ。あの猥雑でエネルギーあふれるカーニバルの空間に血が踊る。松本雄吉さんの維新派の上演にもこうした雰囲気があった。祭と名のつくものは何でも好きで、演劇祭は国内外を問わず、たくさん参加している。だから今回の京都学生演劇祭もわくわくする。京都の学生劇団が一堂に会して若い力をぶつけるのだから。どんな新しい作品や解釈が飛び出すのやら? 演劇の「いま」と「ここ」が空間でスパークするのを大いに楽しみたい。トイ!トイ!トイ!

審査員選出理由

森山直人氏には前回の京都学生演劇祭2015でも審査員をつとめていただき、全体に丁寧な講評を頂きました。そこでの総評で、京都学生演劇祭という、制約の中で作品を発表するフェスティバルの意義についての言及がありました。今回京都学生演劇祭が新たに設けた審査コンセプトも正にその問題について考えたいものであり、また「新しい価値を生み出している」という項目について、去年の京都学生演劇祭もご覧になった経験や、京都造形芸術大学芸術学部舞台芸術学科教授、KYOTO EXPERIMENT(京都国際舞台芸術祭)実行委員長というお立場から、より多角的な議論をして頂けるのではと考え、審査員をお願いしました。


村川拓也氏に審査員をお願いした理由は2点あります。
1点目。学生演劇祭を「フェスティバル」と捉えた時に、そこで発表される作品の審査員として村川氏は適任であるという点です。村川氏は、「ツァイトゲーバー」や「エヴェレットゴーストラインズ」等、既存の文脈では語り得ない演劇作品をフェスティバルにおいて発表してこられました。そんな村川氏の講評によって、普段の学内公演とは異なり、「フェスティバル」において演劇を発表することの意味を学生劇団が考えるきっかけになればと思います。
2点目。演出家である村川氏のものの見方が、学生劇団にとっては最良の処方箋であるという点。氏がどのように演劇を見ているかということの一端を、我々が発表した作品について頂く講評により垣間見ることは、学生劇団が今後演劇なるものの知見を広げるためには不可欠な要素なのではないかと思います。
以上の2点から、村川氏による講評をいただけることは学生劇団の今後の活動に非常に有益であると考えたため、審査員としてお招きしました。


市川明氏は、長きに渡って演劇学の第一線で活躍されておられます。そのような先生の肥えた目で、まだまだ荒削りではありますが京都演劇の未来を担う逸材を見いだしていただくべく、審査員をお願いいたしました。また「「フェスティバル」において演劇を発表することを追求しているかどうか」という今回の審査コンセプトと、国内外を問わず数多くの演劇祭に参加しておられることも、交叉するところが多いです。氏が学生に寄せる期待と学生が作品に込める想いが結びつき、演劇祭でしかみられないムーヴメントが起こることでしょう。さらに氏の視点は、観客賞では捉えきれない価値をすくい上げ、京都学生演劇祭2016の多様性を高めることにつながります。以上のような理由から、市川氏に審査員をお願いしました。